藤樹書院跡
藤樹書院跡は、江戸時代初期に「日本の陽明学の祖」と呼ばれた中江藤樹が、身分や年齢の隔てなく多くの人に教えを説いた学び舎。現在の建物は再建されたものですが、国の史跡に指定され、往時の面影を今に伝えています。素朴ながらも趣のある室内には、藤樹が愛用した文机や言葉を刻んだ額が残り、静かな時間が流れます。隣接する「良知館」には資料や教えがあります。地域の方が温かく迎えてくださるので、歴史に詳しくなくても気軽に立ち寄り、藤樹の思想に触れることができます。
江戸時代初期、陽明学の祖・中江藤樹が自らの思想を説いた学び舎「藤樹書院跡」
建物前の水路に鯉が泳ぎ、静かな町並みが訪れる人を迎えます
当時の建物は、明治13年の大火で焼失。その2年後に仮の講堂として再建されたのが現在の建物です
武士の世に、人として生きるべき真実の道を求め実践した中江藤樹
この地で同志とともに学び、村人にも分け隔てなく人の道を説きました
室内には藤樹が愛用した文机や遺品などが展示されています
「致良知」とは、誰もが生まれながらに持つ“良知”を意識し、日々の言葉や行動に映すこと。人が人らしく生きるための、藤樹の根本の教えです
「五事を正す」。和やかな顔、思いやりある言葉、やさしいまなざし、真の気持ちを聴き、相手を思いやる__これも、藤樹が大切にした教え
藤樹が人々に語りかけた言葉は、今もこの地域で大切にされています
本屋敷跡には、藤樹の名前の由来になった藤棚もありました
藤樹書院跡の隣にある案内所「良知館」
地域の方が案内人となり、藤樹の生涯や教えをわかりやすく伝えてくれます
江戸時代に建てられた藤樹書院の模型。七つの部屋を持つ立派な建物でした
近くには「藤樹神社」や「中江藤樹・たかしまミュージアム」もあり、町歩きとともに歴史を感じられます
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